結婚式の仕事は、今更ながらに奥が深く難しいものだと思う。

もう少し「ビジネスだ」「金儲けだ」と割り切れれば気持ちも楽になるのだろうが、
あまりに真剣に向き合うとボロボロになる時がある。

それでも向き合おうとするのは、もっといいやり方があるんじゃないかと常に模索しているからだ。

ぼくが想う事をしてあげる、という事が必ずしも良くはない。
結婚式は生き物だ。その瞬間のお客様の気持ちを最優先されるべきである。

そのためには、相当な鑑識眼がいる。

でもそんなに鑑識眼の高い人間なんていないから、チームスタッフ各々で気付き、感じなければいけない。
オートメーション化、マニュアル化にしないためには、その気付きの共有が必要になるのである。

そして反省があり、次へのステップがある。

スウィートブライドはまもなく5年目に突入する。
この4年間で出来上がってきたスタイルを今一度壊す時にきているように思う。

その未来への答えはお客様がもっている。

ぼくが挙式後に、新郎新婦様ではなくそのご家族の家を訪ねるのはそこに答えがあるからだ。
新郎新婦様は基本的には「良かった」「ありがとう」になる。

でもご家族やご親族は、決してそうではない。
それぞれにくすぶっているものがあるものだ。

ぼくはそれを聞きたくてご自宅に通う。

「中道さん、ここが少し悪かったよ」っていう厳しい言葉をいただける時が一番嬉しい時かもしれない。

その厳しいお言葉の中には、ぼく自身が良かれと思ってしている事に対するものもある。
ぼくの満足感とお客様の満足感が一致していないという事だ。

すぐさま考える。
考えて、考えて、次のお客様にそれを生かしていこうとする。

ただ「良かったぁ」で終わらないのが、この仕事の奥が深く、しんどいところなのである。